情報処理学会 インタラクション2015

文献情報

タイトル
SenseChairによる会話者間の同調傾向検出
著者
  • 宮崎 陽平(阪大)
  • 伊藤 雄一(阪大)
  • 藤原 健(大阪経済大)
  • 高嶋 和毅(東北大)
  • 尾上 孝雄(阪大)
アブストラクト
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我々は,ユーザの状態や状況を,ユーザに意識させることなくセンシングするために,座面下に4つの圧力センサを備え,非装着・非侵襲に座面の重心位置と重量を取得できる椅子型デバイスSenseChairを実装し,検討を進めている.本稿では,SenseChairを複数台用いて,着座しながら会話をしている会話者の身体的な同調傾向を検出する手法について検討する.SenseChairによって得られた会話者それぞれの時系列重心・重量データに窓関数を用いて周波数解析し,各データにおける周波数成分の時間変化を求め,話者一人分の揺動の周波数成分の時間変化を抽出する.さらに,会話者全員が揺動している部分のみ抜き出すことで,会話時間における同調傾向値を抽出した.実際の会話場面を設定し,議論後に行ったアンケート調査の結果と同調傾向の関連を検討した結果,同調傾向が大きいほど,「場が盛り上がった」,「課題に夢中になった」と報告されていることが明らかになった.これにより,会話者の着座時揺動による同調傾向の検出が可能であることが示唆された.

雑誌名
インタラクション2015論文集
© 情報処理学会 2015
論文ID
15INT006
ページ
47 ~ 53
発行日
2015年2月26日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
住所 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台一丁目5番地 化学会館4F
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