情報処理学会 インタラクション2018

文献情報

タイトル
チャットボットにおける時間要素の設計について
著者
  • 神場 知成(東洋大)
アブストラクト
説明画像

テキストまたは音声によって利用者と対話を行うチャットボットが広がり始めており,以前は論理的整合性のある対話の実現手法に研究の主眼があったが,最近では,ボットの性格づけや表現手段,それにより利用者が受け取る印象の相違などの検討も進みつつある.本稿では,これまであまり検討されていなかった,ボットの発話タイミングに注目し,その微妙な相違が人間側に与える印象について基本的な論考を行う.大学一年生160人に対するアンケートによれば,チャットボットの用途としては,たとえば天気等の現実的な情報取得だけでなく,自分が退屈なときなどの話し相手としての期待も高く,利用者の印象に影響を与える発話タイミングの微妙な制御はチャットボットの有用性に大きく影響する可能性が高い.従来研究のなかでは,ロボットによる演劇に関しても発話タイミングに関する検討が行われているが,自由な対話における発話タイミングについては,さらなる検討が必要と考える.

雑誌名
インタラクション2018論文集
© 情報処理学会 2018
論文ID
1P01
ページ
447-451
発行日
2018年2月26日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
住所 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台一丁目5番地 化学会館4F
TEL. 東京 (03) 3518-8374 (代表)
E-mail