情報処理学会 インタラクション2019

文献情報

タイトル
身体内部の重心移動に着目した高度な技の習得を支援するシステムの開発と評価
著者
  • 三好 健太(はこだて未来大)
  • 柳 英克(はこだて未来大)
アブストラクト
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本研究は, ブレイクダンスにおける身体内部の重心移動に着目し, 「ウィンドミル」という高度な技の習得を支援するシステムの開発と評価を行う. ブレイクダンスの技の仕組みや身体の動かし方を理解していない初学者にとって「ウィンドミル」の習得は難易度が高い. しかし, 「ウィンドミル」はブレイクダンスの回転系の技の基礎となる動作であるため, 「ウィンドミル」の習得はブレイクダンスを上達する上で重要な課題となっている. 初学者が技を習得する一般的な方法は, 熟達者の動作を模倣し, 反復練習を行うことである. 初学者が熟達者の動作を目視で認識し, 模倣した動作と熟達者の動作を客観的に比較すると全く異なる動作になる場合が多い. これは初学者が熟達者の見かけ上の変化についての模倣に捉われ, 身体内部で起こる重心移動の変化については, 見落としているためである. ブレイクダンスの回転系の技を習得する上で重心移動は重要であるが, 身体内部で起こる重心移動の変化を目視で認識することは困難である. 本研究では, 模範となる熟達者の身体内部で起こる重心移動の軌跡を可視化するシステムの開発と評価を行う. そして, 初学者は自身と熟達者の重心移動の軌跡を比較し, 重心の位置が変化するタイミングを模倣するように練習を行う. これにより, 自身の動作を正しく把握することで, 効率的に技の習得を行うことができる.

雑誌名
インタラクション2019論文集
© 情報処理学会 2019
論文ID
2A-07
ページ
494-497
発行日
2019年2月27日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
住所 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台一丁目5番地 化学会館4F
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