文献情報
タイトル | |
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VR空間での視点位置変化が着座面の柔らかさ知覚に与える影響 | |
著者 | |
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アブストラクト | |
近年,HMDを用いたVR空間での体験において,擬似触覚(Pseudo-Haptics)と呼ばれる視覚刺激により生じる錯覚を用いて触覚を提示する手法が注目されている.この手法では,デバイスを用いた触覚提示に比べて簡便に触覚を提示することが可能である.既存手法では,特に柔らかさや硬さに関する圧覚を変化させるためには,注視対象の物体の変形の程度を操作した映像が提示されていた.本研究では,視覚情報の制御により観察者が自身の体勢を誤認する現象を利用し,対象の物体を観察しない状況において柔らかさを知覚させる手法を検討した.具体的には椅子の着座に着目し,着座後に現実の身体が停止したのちにも,VR空間においてまるで柔らかい椅子に座ったかのように参加者の視点を下げていく視覚刺激を提示した.この手法を用いて柔らかさの知覚を評価する実験を行った結果,実際に接触対象(椅子)が変形する様子を見せずとも,柔らかさを知覚させられることが明らかになった.また,提示映像における視点位置変化の制御のパラメータとして用いた,視点が最終的に到達する位置と,その位置までに視点が移動する割合の2要因を変化させることで,柔らかさ知覚の強度に差が生じることが示された. |
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雑誌名 | |
インタラクション2020論文集 © 情報処理学会 2020 |
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論文ID | |
2B-60 | |
ページ | |
702-706 | |
発行日 | |
2020年3月2日 | |
発行所 | |
発行人 | 一般社団法人 情報処理学会 |
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