情報処理学会 インタラクション2020

文献情報

タイトル
模擬授業訓練システムのための教員行動可視化に関する研究
著者
  • wang yuchen(立命館大)
  • 大井 翔(立命館大)
  • 松村 耕平(立命館大)
  • 野間 春生(立命館大)
アブストラクト
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新任教員は,大学における教職課程を受講し,大学を卒業したのち小・中・高等学校の教育機関では,毎年新任教員の採用が行われる.新任教員には,社会経験のある新任教員,非常勤講師や常勤講師などの実践経験のある新任教員,大学や大学院を卒業後に採用された新任教員がいる.特に,大学や大学院を卒業後に採用された新任教員に着目すると,実践に立つことができるのは,教職課程の教育実習の期間であり,取得免許に応じて2週間から1か月ほどである.この間に,新任教員は指導教諭から授業での改善点や注意点などを学ぶことができるが,指導教諭も同一の空間にいる状態であり,実際の現場の空間とは異なる.他にも模擬授業などにより授業の流れなどを学習することができるが,児童や生徒の反応もなく,実際の現場とは大きく異なる.そのため,実践現場において新任教員は,一人で上手く授業をコントロールするかどうかは未知数である.新任教員の授業の質を向上させるためには,(1) 実際の現場に近い環境で訓練を行うこと,(2) 教員の行動を定量的に把握すること,(3) 授業を客観的に振り返り気づきを得ることは重要である.本研究では,(3)に着目し,模擬授業を振り返り,新任教師自身に気づきを与えるシステムの開発を検討する.模擬授業中の新任教員および熟練教員の行動パターンをSpatial Temporal Graph Convolutional Networksを用いて抽出し,教員行動を可視化する.実験として,教職授業を受講している学生8名に対して,本システムで可視化した模擬授業を提示し,システムの評価を行った.

雑誌名
インタラクション2020論文集
© 情報処理学会 2020
論文ID
2P-81
ページ
771-775
発行日
2020年3月2日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
住所 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台一丁目5番地 化学会館4F
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