情報処理学会 インタラクション2020

文献情報

タイトル
PlanT:植物を用いた積算情報可視化ディスプレイ
著者
  • 上田 将理(阪大)
  • 伊藤 雄一(阪大)
  • 藤田 和之(東北大)
  • 尾上 孝雄(阪大)
アブストラクト
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本稿では,植物の成長を制御することにより,数日から数年程度の中長期的スパンの中で積算されていく情報(例えば,タスクの進捗状況など)を可視化するディスプレイ「PlanT」を提案する.PlanT実現のため,1週間程度で栽培可能なカイワレ大根を対象として,カイワレ大根の成長度合いの再現性およびカイワレ大根に与える水や日光といった成長刺激の量の変化が成長度合いに与える影響について調べた.この結果,カイワレ大根の成長度合いの主観的評価には一定の再現性があることが示唆され,成長刺激の強さに応じて異なる成長度合いの植物を栽培できることがわかった.また,PlanTを実際に研究室内で利用した運用テストの結果,実装したプロトタイプによるPlanTのシステムフローが7日間正常に動作することを確認した.さらに,ユーザへのアンケート結果から,PlanTによる栽培自体にユーザが楽しさを感じるとともにカイワレ大根に愛着を持つことが確認されたが,ユーザのタスク達成率とカイワレ大根の成長度合いの連動性についてはさらなる改善が必要であることがわかった.

雑誌名
インタラクション2020論文集
© 情報処理学会 2020
論文ID
INT20003
ページ
21-30
発行日
2020年3月2日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
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