情報処理学会 インタラクション2021

文献情報

タイトル
DiDA: 機械学習による画像診断の判断ポイントを入力差分により解析・可視化する手法
著者
  • 綾塚 祐二(クレスコ/北陸先端大)
  • 雅樂 隆基(クレスコ)
  • 安川 力(名古屋市立大)
  • 吉高 淳夫(北陸先端大)
アブストラクト
説明画像

機械学習を用いた画像分類は医療を含め幅広い分野で多くの成果を上げている.しかしその分類は何を根拠としてなされているかが人間には判りづらい場合も多く,それを可視化するためのさまざまな研究が行われている.疾患の分類のような目的のためには,画像中の「それらしい」正の寄与部分 (所見) だけでなく「そぐわない」,すなわち負の寄与部分となる所見も診る必要があるが,既存の研究では負に寄与する部分は可視化の対象として注目されていない.我々は,機械学習モデルに対し,画像に微小な差異を加えた画像を入力した場合の確信度の出力の大きさの変化を画像化し提示する手法,DiDA を提案する.提案手法ではグリッド単位で区切りマスクした画像を用いて出力の差異を捉え,複数のグリッドサイズを用いることで,正負の寄与領域を的確に描出する.本稿では,DiDA を光干渉断層計による眼底の断層画像からの疾患分類に適用した例を挙げる.眼科医の見解と照合した結果,提案手法による解析画像は正負の寄与を的確に捉えていることが判った.

雑誌名
インタラクション2021論文集
© 情報処理学会 2021
論文ID
1A02
ページ
109-114
発行日
2021年3月1日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
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