文献情報
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ヒアラブルデバイスでの情報提示が特定周波数の主観的音量に与える影響調査とその回復手法の提案 | |
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アブストラクト | |
ヒアラブルデバイスの普及に伴い,ユーザの聴覚に常に情報が提示できる環境が整えられつつあるが,聴覚への常時情報提示はユーザの聴覚特性へ影響を与える可能性がある.例えば,ある周波数帯域の常時情報提示によって該当する周波数帯域の聴覚レベルの低下が生じるのであれば,自動車の接近音など人への危険を表わす環境音への反応が鈍り,思わぬ危険に繋がる可能性が考えられ,早急に聴覚レベルの低下より回復させる必要がある.そこで本研究では,ユーザのヒアラブルデバイスの常時装着を想定し,デバイスによる特定周波数の音の提示が,ユーザが知覚する環境音の音量(主観的音量)に与える影響と主観的音量の低下の回復に有効な刺激音の調査を行った.調査では,環境音聴取を模すためスピーカにて特定周波数の音を提示し,イヤホンからスピーカ音の周波数を基準とする特定周波数の刺激音を提示する.提示されたスピーカ音について定期的に感じた音量を数値化し,その変化より特定周波数の刺激音をイヤホンにて聴取することが主観的音量へ与える影響を調査した.検証の結果,イヤホンでの全ての刺激音聴取において,スピーカ音聴取における主観的音量は10.0%以上低下し,スピーカ音とイヤホン音の周波数が近似するほど低下量が大きくなる傾向がみられた.また,低下した主観的音量の回復に関して,特定の回復用刺激音の提示が有効であるという仮説をたて,主観的音量を低下させた後に,複数のエフェクトをかけた回復用刺激音を提示し,音の提示前後での主観的音量を比較することで回復に与える影響を調査した.検証の結果,特にホワイトノイズの特定周波数にバンドストップフィルタを適用し,フェードアウトエフェクトをかけた音の聴取が主観的音量の低下の回復に有効である可能性を確認した. |
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雑誌名 | |
インタラクション2023論文集 © 情報処理学会 2023 |
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論文ID | |
INT23007 | |
ページ | |
51-59 | |
発行日 | |
2023年3月1日 | |
発行所 | |
発行人 | 一般社団法人 情報処理学会 |
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