情報処理学会 インタラクション2024

本研究では，音楽ライブにおいて会場全体の一体感を創出することを目的に，演者・対面観客・オンライン観客の3方向からの相互コミュニケーションを実現するシステムを提案する．対面観客の盛り上がりは「心拍」と「腕の振り」，オンライン観客の盛り上がりは「表情」と「歓声」から取得し，ペンライト・MR・VJの3つの演出をリアルタイムに変化させることで相互コミュニケーションを実現した．観客によるインタラクションがある場合とない場合で実験を行った結果，観客から演者への作用に加え，観客同士の共鳴が演者にも伝わることで盛り上がりの相乗効果が生まれるという結果を得られた．一方，Wi-Fi経由の通信を行っていたため遅延の課題や，複数人によるインタラクションになった場合にも観客が自身と連動している実感を得られる必要があるという課題が得られた．