文献情報
タイトル | |
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遠距離コミュニケーションのためのディスプレイ越しの体性感覚に関する検証 | |
著者 | |
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アブストラクト | |
遠距離恋愛では,恋人と互いの存在感を共有するコミュニケーションが乏しい.しかし,コンピュータを用いたコミュニケーションでは「視覚」と「体性感覚」の2つの違和感が生じる.本研究は,この2つの違和感を少なくすることを研究目的とする.先行研究で提案した「Unity-Warmth」システムは,「視覚のサイズ比率」,「位置覚の整合性」,および「温冷覚」の調整を通じて遠距離コミュニケーションにおける「存在感」の強調に成功したが,「違和感に関する主観的な評価」と「情動変化」に有意な差は見られなかった.そこで本研究では,Unity-Warmthによる「視聴覚的な存在感」と「温冷覚と位置覚による存在感」に「提示温度の制御」と「触覚の提示」を加えることで,遠隔コミュニケーションの違和感を一層軽減することを目指した.2つの違和感への効果を実験した結果,触覚のみを提示した場合よりも,温冷覚のみを提示した場合の方が,「違和感に関する主観的な評価」,「情動変化」,および「存在感」の各項目で高い評価を得た.また,触覚と温冷覚を組み合わせて提示した場合には,これらの項目の評価が最も高くなった.これらの結果は,複数の感覚提示の組み合わせが遠隔コミュニケーションにおける違和感の軽減に寄与することを示唆している. |
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雑誌名 | |
インタラクション2024論文集 © 2024 情報処理学会 |
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論文ID | |
3A-11 | |
ページ | |
1111-1116 | |
発行日 | |
2024年2月28日 | |
発行所 | |
発行人 | 一般社団法人 情報処理学会 |
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