情報処理学会 インタラクション2024

書き上げたシナリオを読み上げることでセリフの自然性や個性のブレを確認することができる．この読み上げを自身で行うのではなく，登場キャラクタのイメージに近い声で行うことができれば，よりセリフのイメージがつきやすくなると考えられる．しかし，従来の音声合成システムでは番号や話者名等によって声を選ぶ必要があり，一目で声を判別することが難しい．そこで，本研究では学習に用いた話者の声を二次元平面上に可視化することで，イメージ通りの声を選択しやすくするインタフェースを提案する．このインタフェースを搭載したシナリオ執筆支援システムを用いてシナリオを執筆してもらうことで本システムによる執筆者への影響を評価する．その結果，イメージ通りの声を選択することには一部成功し，キャラクタのイメージが想像しやすくなることで，執筆活動に貢献できることを示す．