情報処理学会 インタラクション2024

文献情報

タイトル
オンライン対話システムを利用した創造的な問題解決を実現する多重参与デザイン
著者
  • 市川 雅也(静岡大)
  • 竹内 勇剛(静岡大)
アブストラクト
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一般に対面状況における教室やオフィスでは,単一の空間に複数の対話を同時に存在させることが可能である.このことは参加者それぞれが複数の対話に多重的に参与することを通して,容易に他者の意見に触れられる機会を与えており,授業や会議全体のコミュニケーションにおける創造性や了解性の向上に貢献していると考えられる.ところが多くのオンライン対話環境では,参加者が同じ授業や会議において複数の対話に掛け持ちして参加することは許容されておらず,他者の発想や価値観に触れられる機会が喪失している.そこで本研究はオンライン環境において多重的な参与を許容することが創造的な問題解決やそのための議論の実践を促進させるかを明らかにするために,擬似的なオンライン対話環境において問題解決を行う複数のグループが,それぞれ他のグループの意見に接触できない/常に接触できる/制限付きで接触できる状況において展開する議論の創造性を比較する実験を行った.本稿では進行中の実験の暫定的な結果に基づき,複数の対話場を包含する授業や会議コミュニケーションにおける議論の創造性や了解性を向上させる対話場間のデザインについて議論する.

雑誌名
インタラクション2024論文集
© 2024 情報処理学会
論文ID
3P-70
ページ
1360-1365
発行日
2024年2月28日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
住所 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台一丁目5番地 化学会館4F
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