情報処理学会 インタラクション2024

今までのディスプレイは剛性を変化させることが難しく，剛性が可変であっても形状変化に制限があった．そこで我々は紙繊維（パルプ）が水中でほどけ，乾燥させることで再結合する性質に注目し，吸引機と温風によって紙繊維の水分含量を調節可能にした装置を用いて紙繊維の可能性を調査した．その結果，装置に改善点が残されるものの紙繊維のディスプレイとしての有用性を実証した．本論文では，動的な剛性の変更と自由に形状変化と切り貼りが可能な水に溶かした紙繊維を用いたディスプレイの実装案とその有用性から考えられるアプリケーション案を述べる．