情報処理学会 インタラクション2025

Cross Reality（XR）空間では，現実世界に存在しない架空のキャラクタや物体を，あたかも目の前に実在するかのように表現することが可能である．しかし，その再現性が不適切である場合，提示対象に抱く印象は大きく変容してしまう．本研究では，国内で広く知られているアニメキャラクタ「ドラえもん」を取り上げ，Mixed Reality（MR） 環境を用いた架空キャラクタの適切な大きさを測定する手法を提案し，それを用いた実験を行った．具体的には，MR ゴーグルを通してユーザが架空キャラクタの適切な大きさを選択できるシステムを開発し，各実験参加者が適切と考えるドラえもんの大きさを計測する実験を実施した．その結果，各個人の過去の経験や記憶，およびキャラクタのふるまいが，キャラクタの適切な大きさの認識に大きく影響を与えることが明らかになった．