情報処理学会 インタラクション2025

本研究では，ぬいぐるみに対して舌下免疫療法の治療を行うインタラクティブな医療ごっこ遊びを通じて，子どもたちの疾患や治療内容の理解を促すインタラクティブメディアを制作した．さらに，本作品がアレルギー疾患や舌下免疫療法の内容と治療効果への理解促進に寄与したか，治療に対する動機づけとなるかについて調査した．実験には，3歳～11歳までの子ども34人が参加した．参加者は，本作品の体験後に疾患のメカニズムや治療の実施方法，治療の効果についてのテストに回答するとともに，主観的評価のためのアンケートに回答した．その結果，アレルギー疾患や舌下免疫療法の理解度向上において有効に機能することが明らかになった．さらに，理解度が高い参加者は治療に対するモチベーションも高い傾向が見られ，治療への動機づけにも貢献すると言える．