情報処理学会 インタラクション2025

本研究では，傘の盗難を機会犯罪としてとらえ，防犯環境設計の視点から著者らが所属する大学内での傘の盗難を減少させることを目的としたシステムを構築する．構築するシステムは，人感センサーの検知に応じて，静止画と音声を組み合わせた傘を盗みづらい環境の構築を目的とするコンテンツの発信と，カメラによる監視を行う．具体的には， 「傘を盗んでもいい」という誘惑を掻き立てていると考えられる置き傘・放置傘のリスクを呼びかけ，傘立ての利用者に傘を持ち帰ることを促す．さらに，カメラで傘立て付近の映像をリアルタイムで表示することにより， 「誰かに見られている」という被視感を与えることの大きく 2 つの要素を取り入れることにより傘を盗みづらい環境を構築する．