情報処理学会 インタラクション2025

文献情報

タイトル
首振りを主としたリズム運動によるVR歩行システムの開発と予備的調査
著者
  • 中村 倫太郎(明治大)
  • 福地 健太郎(明治大)
アブストラクト
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ヘッドマウントディスプレイを用いたVirtual Reality(VR)環境において,VR酔いの軽減は重要な課題となっている.本研究では,首振りを主としたリズム運動によるVR歩行システムを実装し,その予備的調査を行った.実装したシステムは,音楽に合わせた首振り動作を入力とし,VR空間内を一歩ずつ移動するものである.これは,ユーザ自身による能動的な身体内部への刺激生成を促すことで,視聴覚情報と身体感覚の不一致を軽減することを目的としている.3名の参加者による調査では,従来のスティック操作による移動と比較して,参加者によって異なるリズム運動パターンが観察された.SSQによる主観評価の結果,2名の参加者において提案システムのほうが酔いの程度が高いことが示された.参加者の行動観察からは,リズム運動に個人差があること,また与えられた課題が教示される音楽の無視へ参加者を導く可能性が示唆された.今後は,これらの知見に基づき,個人差への対応とタスク設計の改善を行う必要がある.

雑誌名
インタラクション2025論文集
© 2025 情報処理学会
論文ID
2A-06
ページ
633-638
発行日
2025年2月23日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
住所 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台一丁目5番地 化学会館4F
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