情報処理学会 インタラクション2025

文献情報

タイトル
大規模言語モデルを活用した熟練者の評価観点に基づく運転アドバイスシステム
著者
  • 佐藤 能英瑠(SUBARU)
  • 鳥居 武史(SUBARU)
アブストラクト
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ドライバが自身の運転技能を正確に把握し,改善策を得ることは安全性や快適性の向上につながるが,専門の運転指導者から常時フィードバックを得ることは時間的・空間的な制約から容易ではない.本研究では,自動車会社内の運転指導者が有する熟練者の評価観点を大規模言語モデル(Large Language Model: LLM)のプロンプトに組み込むことで,いつでも利用可能な具体的な運転アドバイスの自動生成を実現し,運転技能向上と社内の技能伝承に寄与するシステムを提案する.具体的には,(1) 基準データと実験参加者データの比較,(2) 熟練者の評価観点に基づく運転アドバイス生成,(3) 所定フォーマットでの整形の3段階のプロンプト設計を行った.非熟練者の走行動画を熟練者8名が評価した結果を用いて,操舵や加減速のタイミング,運転姿勢など熟練者に共通する評価観点を抽出し,これをLLMによる運転アドバイス生成に反映させた.生成された運転アドバイスは実際の運転特徴と一致し,適切な運転アドバイスであることが確認された.運転技能向上効果の詳細な検証や,異なる走行条件やコース形状に適用する汎用化が課題である.

雑誌名
インタラクション2025論文集
© 2025 情報処理学会
論文ID
3A-04
ページ
1017-1019
発行日
2025年2月23日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
住所 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台一丁目5番地 化学会館4F
TEL. 東京 (03) 3518-8374 (代表)
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