情報処理学会 インタラクション2025

文献情報

タイトル
ユーザ教示によるStructure-from-Motion再構成エラーの修正
著者
  • 金澤 爽太郎(東大/Preferred Networks)
  • 周 矜瑶(東大/Preferred Networks)
  • 菊池 悠太(Preferred Networks)
  • 小林 颯介(Preferred Networks)
  • 李 淳雨(Preferred Networks)
  • マートリッチ ファブリス(Preferred Networks)
  • 五十嵐 健夫(Preferred Networks)
  • 樋口 啓太(Preferred Networks)
アブストラクト
説明画像

本研究では,ユーザ教示を利用して Structure-from-Motion (SfM) のプロセスにおける再構成エ ラーを修正する手法を提案する.SfM はカメラ画像の集合を入力として,カメラ姿勢と三次元点群を特徴 点マッチングによって推定する手法である.しかし,SfM は繰り返し構造や似た構造のある環境の再構成 を苦手としており,多くの特徴点マッチングの誤りを誘発するため,正確にカメラ姿勢を推定するのが難 しい.自動的に誤マッチを発見し削除する機械学習手法は存在するが,精度は学習データに依存すること から完璧に修正するのはいまだに困難である.人間の介入によって誤マッチの修正を行う手法も考えるこ とができ,こういった手法は時間をかければ高精度での誤マッチの修正を期待することができるものの, 人間が目で誤マッチを同定して,それらを手動で修正するのは時間のかかる作業である.我々の提案手法 では,ユーザによる教示を利用して,効率的に誤マッチを削除するアプローチを導入することで,SfM エ ラーの修正における精度向上と効率的な介入を両立する.本手法は,ユーザがおおまかな撮影時のカメラ 位置と撮影範囲を教示することで,各カメラ間の撮影範囲の重複を検証し,重複がない画像ペアのマッチ が存在していた場合には,そのペアを誤マッチとみなして削除する.その後,再度 SfM を実施すること で,再構成の精度を向上させる.複数のテストケースおよびユーザスタディにおける評価により,本手法 が効率的に誤マッチを削除し,SfM による正確な再構成を可能にすることを確認した.

雑誌名
インタラクション2025論文集
© 2025 情報処理学会
論文ID
INT25006
ページ
50-59
発行日
2025年2月23日
発行所
発行人 一般社団法人 情報処理学会
住所 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台一丁目5番地 化学会館4F
TEL. 東京 (03) 3518-8374 (代表)
E-mail