情報処理学会 インタラクション2025

近年，スマートフォンやタブレットなどのタッチスクリーンデバイスが日常生活に深く浸透している.しかし，誤ったタッチ操作や選択ミスによって，ユーザ体験や操作効率が損なわれることが課題となっている.本研究では，ユーザの操作ミスからの迅速な復帰を可能にするUIの設計に向けて，センサデータを活用した入力タスクにおける操作ミスの判定手法を提案する.9軸センサ，視線座標，表情，タップ座標，タップした要素の中心座標，画面の注視度などのデータを収集し，機械学習によって正誤判定を行うシステムを構築した.実験では，センサデータに基づく判定モデルにより，個人モデルを用いて，平均87.3\\%の精度でタスクの正誤判定ができた.また，本システムを応用することで，操作ミスからの迅速な復帰が可能となる.さらに今後は，このシステムを日常のアプリケーションに組み込み，ユーザが操作ミスからスムーズに復帰できるようにすることで，操作効率とユーザ体験の向上に寄与することを目指す.